中用量ピルとは
卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類が配合されている薬剤です。低用量ピルよりもホルモン含有量が多いため治療効果や副作用が強い傾向にあります。月経移動ピルとも呼ばれ、月経を移動したい時に用いられるのが中用量ピルです。
月経をずらすには、次回の月経を早める、または遅らせる方法があります。中用量ピルの服用で人工的な月経を起こすことができます。
基礎体温を付けている方は診察の際にお持ちください。
次回の月経を早める場合の服用
- 月経5日目から中用量ピルを内服します。少なくとも10日間は内服します。
- 内服終了の2~5日目から月経が開始します。これで月経予定を1週間から10日程早めることができます。
メリット
旅行や大事な試験期間の月経を避けられる。
デメリット
内服期間中に少量の不正出血が続くことがある。
次回の月経を遅らせたい場合の服用
- 月経予定の5日前から月経を遅らせたい日までの期間、服用します。
- 内服を終了してから2~4日目より月経が始まります。
※中用量ピルは排卵日以降に内服します。このため、妊娠の可能性がないことが服用条件です。
メリット
正しい服用で確実に月経を遅くできる。
デメリット
副作用が現れた場合は、旅行や大事な試験日も辛い症状が伴うことがあります。
服用における注意点
- 1日1回1錠、24時間ごとに服用することを徹底する。
- 当日の飲み忘れに気づいた場合は、その時点で服用する。次の日からは予定通り服用すること。
- 翌日に前日の飲み忘れに気づいた場合は、前日と当日分の2錠を服用する。次の日からは予定通り服用すること。
- 2日以上飲み忘れてしまうと効果がなくなります。
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副作用としては、吐き気やむかつき、嘔吐、乳房の痛み、脚の浮腫み、頭痛などが起こることがあります。
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妊娠の可能性がある方、血栓症の既往がある方、肝疾患や肝臓が悪い方、喫煙者(ヘビースモーカー)、前兆のある片頭痛のある方、は服用できませんのでご注意ください。
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初めての片頭痛や激しい頭痛、急性視力障害、アレルギー症状、血栓症静脈炎、血栓塞栓症の初期症状などが起きた場合は、速やかに服用を止めてください。また、以下の薬剤を服用している方は、それぞれの効果は薄れます。
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血糖降下薬(インスリン製剤・ビグアナイド系製剤・スルフォルニル尿素系製剤など)
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リファンピシン・バルビツール酸系製剤・ヒダントイン系製剤・グルセオフルビン
中用量ピル
(月経移動ピル)の費用
当院初診 | 3,300円(税込) |
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当院再診 | 1,100円(税込) |
処方(プラノバール 12錠) | 3,300円(税込) |
よくある質問
中用量ピルは低用量ピルと比べてどう違いますか?
中用量ピルはホルモン量が多いため、避妊効果が高まる一方で、副作用のリスクも増える可能性があります。
中用量ピルの副作用はありますか?
中用量ピルも副作用があり、低用量ピルと同様に吐き気、乳房の過敏、体重増加などが報告されています。
中用量ピルの副作用が気になる場合、どうすればいいですか?
副作用が気になる場合、まずは医師に相談してください。他の避妊法への変更や、別の製品の検討が選択肢として考えられます。
中用量ピルの使用方法は?
医師の指示に従って毎日決まった時間に1錠ずつ飲むことが一般的です。同じ時間に飲むことが大切です。飲み始めは嘔気を伴うことが多いため就寝前の内服を勧めています。
中用量ピルの適応はどのような場合ですか?
生理不順の改善や避妊を目的としていますが、適切な選択肢かどうかは医師に相談する必要があります。
中用量ピルを飲み忘れた場合、どうすればいいですか?
飲み忘れた場合は、できるだけ早くピルを服用し、次の予定通りに服用を続けてください。必要に応じて避妊法を追加で使用することも考慮してください。
中用量ピルの避妊効果はどれくらいですか?
正しく使用される限り、中用量ピルの避妊効果は高いですが、100%の保証はありません。失敗率を減少させるためには正確な服用が必要です。