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予防接種(小児科)

乳幼児の予防接種

子どもの予防接種生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんから免疫をもらっています。ただし、生後ある程度期間(およそ6カ月)が経過すると母からの免疫が失われます。今度は、赤ちゃん自身が病気に対する免疫を作る必要があります。その免疫をつくるお手伝いをするのが予防接種です。免疫は、その病気にかかることで備えることができますが、予防接種をすることで病気にかからずにすることができます。このため、予防接種について正しい知識とスケジュールを把握することは非常に大切です。

予防接種時の持ち物

  • 母子健康手帳
  •  健康保険証
  • 予防接種予診票兼接種票

予防接種を受けられない場合

  • 発熱が37.5℃以上ある
  •  医師に接種不適応と判断された
  • 予防接種予診票兼接種票を忘れた場合

定期予防接種

定期予防接種は、予防接種法で定められた重要性が高いとされるワクチンです。
定期予防接種のスケジュールに従って、接種スケジュールを立ててください。
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20230710_vaccine_schedule.pdf

同時接種が可能な場合

2種類以上の予防接種を同じ医療機関で同じ日に接種する「同時接種」は、医師が必要と判断した場合に可能となるため、かかりつけの小児科医師に相談してください。

予防接種の対象年齢

予防接種には、それぞれの感染症で適切な年齢が決められています。対象年齢指定があるワクチンは、無料で受けることができます。

キャッチアップ接種とは

指定された年齢で定期接種を受けられなかった場合、それ以降でも受けられるキャッチアップ接種が可能です。この場合は、自費での接種となります。

任意予防接種・抗体検査

インフルエンザ感染症やおたふくかぜについては、定期予防接種ではなく希望者のみの任意接種とされています。
ご希望の方は、お気軽に当院までご相談ください。

また、インフルエンザ発症予防処方(7,700円)も実施しております。

項目 費用(税込)
インフルエンザ(13歳未満、1回) 3,300円

インフルエンザ(13歳以上、1回)

3,850円
B型肝炎(ビームゲン・ヘプタバックス) 5,500円
A型肝炎 7,700円
インフルエンザ菌b型(アクトヒブ) 6,600円
小児用肺炎球菌(プレベナー) 9,900円
HPVワクチン説明 3,300円
9価HPVワクチン(シルガード) 33,000円
ロタウイルス(ロタテック) 7,700円
不活化ポリオ 9,900円
シングリックス(帯状疱疹・2回必要) 22,000円/回
RSウィルスワクチン:アブリスボ(妊娠28週~36週) 38,500円

抗体検査

項目 費用(税込)
風疹抗体 3,300円
麻疹抗体 3,300円
おたふく抗体 2,200円
みずぼうそう抗体 3,300円

予防接種の種類

ヒブ(インフルエンザ菌b型)

髄膜炎を起こす原因菌です。生後2カ月を過ぎたら接種をお勧めしております。

肺炎球菌

細菌性髄膜炎・中耳炎・肺炎・副鼻腔炎・敗血症などの原因となります。生後2カ月を過ぎたら、接種をお勧めしております。

4種混合

ポリオ・破傷風・百日咳・ジフテリアを予防するワクチンです。生後3カ月になったら、接種をお勧めしております。

BCG

結核予防のワクチンです。特に、乳幼児は結核症や結核性髄膜炎など重症化しやすいとされています。
生後11カ月になるまでには受けてください。

麻しん・風しん

麻しんは「はしか」と呼ばれる感染症です。感染力が高く、感染すると命の危険もある重症な感染症です。
風しんは、発熱と発疹を示す感染症です。大人になって感染すると重症化しやすいとされています。妊娠した女性が感染すると、お腹の中の赤ちゃんが先天性風しん症候群になり、心疾患や眼障害や耳の障害を負ってしまう可能性があります。

子宮頚がん

子宮頸がん予防のワクチンです。
子宮頚がんワクチンのメリットとリスクについて、正しくお伝えしますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。

水ぼうそう(水疱)

水痘帯状疱疹ウイルス感染で発症します。1歳を迎えたら早めに接種し、必ず2回目まで接種してください。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス感染によって発症します。生後2カ月には接種できるようになります。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎/ムンプス)

耳下腺が腫れるのがおたふくかぜです。合併症として難聴になった場合は根治が望めないため、1歳になったらまずは1回目を接種してください。

予防接種費用について

定期予防接種は無料で受けられます。指定された対象年齢を過ぎても、任意接種扱い(自費)で受けることが可能です。

よくある質問

予防接種した後に患部が腫れました。診てもらった方が良いですか?

接種後の腫れは2~3日で治まります。激しい痛みや痒みがある場合は一度受診してください

防接種後に熱が出ました。受診した方がいいですか?。

水分摂取がしっかりできていて元気な様子であれば受診の必要はありません。元気がなくてぐったりしている、痙攣を起こした、呼吸が荒いなどの場合は緊急受診してください。

同時接種にはリスクがありますか?

同時接種をしても、強い副反応は出ません。早く免疫を獲得できるメリットがあります。

接種当日に入浴できますか?

接種してから1時間以上経過していれば入浴できます。ただし、患部を揉んだり擦ったりはしないでください。

卵アレルギーがありますが、インフルエンザワクチンは接種して大丈夫ですか?

国内のインフルエンザワクチンには、微量の卵成分が含まれています。ただし、精製されているため、軽度の卵アレルギーであれば問題ありません。心配な方は、事前に医師に相談してから接種してください。

RSウイルスワクチン

 RSウィルス感染はインフルエンザなどの5種感染症に指定されている重要な病気です。生後1歳までに半数、2歳までにほぼ全員が初感染しますが、特に生後6か月未満では重症化しやすく、肺炎、無呼吸、急性脳症なども引き起こします。日本では毎年3万人が入院となっています。基礎疾患のない正期産のこどもも多く、しかも近年は流行期が定まらない上に、対症療法が基本で有効な治療法はありません。その後の気管支喘息とも関係性も指摘されています。2024年になり、生まれてくる子供のRSウィルス感染症重症化を予防する、妊婦さんに対してのワクチンが製造販売承認されました。RSウィルスに対する抗体がお母さんの体で作られ、胎盤を介して赤ちゃんへ移行します。妊娠24週から接種できますが、妊娠28週以降が効果的です。赤ちゃんの中では生後6か月までの有効性が検証されています。ワクチンによる副作用は注射部位の疼痛のみで、疲労感・頭痛などの全身症状はプラセボと有意差がないとのことで、安心してお受けください。